1)蛋白質の分子機能に関する研究

 研究の背景と目的

    生体の主要な構成成分である蛋白質は、アミノ酸のつながった1本のポリペプチド鎖がおりたたまれ高次構造を形成する時にはじめてその機能を発揮する(1-1)。 機能上または構造上類似している蛋白質同士は一般にファミリーと呼ばれるが、自然界に存在するファミリーの種類は3000ぐらいと言われている。 さて、生物の持つ機能の応用を図るためには、その機能をまず理解することが必要である。生物の機能は基本的には蛋白質の働きによって調節されているので、 生物の機能を理解するためには蛋白質の働きを理解することが必要になる。しかし、これまでに数多くの蛋白質が単離されその機能や構造が詳細に解析されているにもかかわらず、 蛋白質がどのような機構で固有の三次構造を形成するのか、そしてどのような機構で機能を示すのかについてはまだ完全には理解されていない。 そこで、蛋白質の構造や機能に対する理解を深め、蛋白質機能の応用技術を確立するために、RNase H、リパーゼ、プロテアーゼなどをモデル蛋白質として、基礎と応用両方を視野にいれながら研究をすすめている。

主な研究テーマ

(1)リボヌクレアーゼH(RNase H)の分子機能に関する研究

(2)RNase Hの分子多様性に関する研究

(3)大腸菌RNase HIの構造安定性に関する研究

(4)人工RNA制限酵素の開発(2003年以後中断)

(5)ピトリライシン(IDEホモログ)の分子機能に関する研究(2006年終了)

(6)ファミリーI.3リパーゼの分子機能に関する研究





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