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物質・生命工学専攻
平成13 年度 修士論文発表会



写真が見にくくてごめんなさい。

ポリシランのUV光分解を利用した新しいマイクロレンズアレイ作製法の開発
  奥田 茂樹 [奥田茂樹君の発表]
 主鎖にケイ素を有するポリシランの化学的特徴の一つである、紫外光分解にともなう物性変化を利用した新しいマイクロレンズアレ作製法を検討した。 ポリシランは紫外光分解により膜の水に対する表面濡れ性や膨潤性が向上する。 前者の物性変化とゾルゲル法によるガラス形成を組み合わせ、パターンUV光分解ポリシラン膜をゾルゲル溶液に浸漬するだけで、UV光分解部分にレンズ形状のガラスを形成する事に成功した。 また、後者とポリマー電着法を利用し、UV光分解部分ににみ電着ポリマーを析出させ、加熱によりレンズ状のポリマーを作製する事に成功した。 さらに、これらの作製したレンズを使用した、CCDカメラへの結像を確認し、実際にマイクロレンズアレイとして利用可能である事を示した。


有機フォトリフラクティブポリマーの高性能化に関する研究
  田中 慎也 [ 田中慎也君の発表]
 光を使って光をコントロールする方法として、フォトリフラクティブ効果というものがある。 有機材料、とくにポリマーを使ったフォトリフラクティブ材料の研究が盛んに行われ、高性能な材料が報告されている。 しかしながら、その駆動条件は、高電圧で高光強度という過酷なものである。 そこで、低電圧、低光強度で駆動するフォトリフラクティブポリマーの開発を行った。 具体的には、液晶を微量に添加する事で、ポリマー中の非線形光学分子(NLO)の会合を抑制し、電界に対する配向性を向上させ、低い電界での高速応答化に成功した。 さらに、コロナポーリングをいう手法を製膜時に行うことで、NLOの配向を促進させ、回折効率が向上できることを見出した。


顔料樹脂分散膜における光電流増倍現象を利用した有機光演算デバイスの開発
  西川 佳宏 [西川佳宏君の発表]
 光電流増倍現象とは、照射したフォトンの数に対して、膜中を10万倍もの電子が流れるようになる現象である。 この現象は、有機顔料の蒸着薄膜において一般的に見られる現象であるが、デバイス化のうえで、大面積化などの利点が多い「顔料樹脂分散膜(顔料を樹脂に分散させた膜)」に発展させた。 また、これを有機ELと組み合わせる事で、照射光を別の波長の光に変換する「光-光変換素子」へと展開し、近赤外光の可視化、光の増幅を達成した。 さらに、これらの素子が面状の受光、発光素子である事に着目し、「光演算素子」を考案し、そのANDおよびOR演算(Lab ニュースに関連記事あり!)に成功した。



ドーピングによる光電流増倍デバイスの高速応答化
  松延 剛 [松延 剛君の発表]
 光電流増倍現象は、光照射により生成した電荷が有機顔料と金属の界面にトラップされ、高い電界がその部分に集中する事で電極側から大量の電子が注入されるという過程で生じている。 このため、その応答速度は秒〜分オーダーと非常に遅い。 そこで、この光電流増倍デバイスの高速応答化をめざし、光生成電荷量を増加させる目的で、共蒸着法による異種材料のドーピング効果を検討した。 フラーレンに30wt%銅フタロシアニンをドープした試料において、3 ms というこれまでの最高速度を達成した。 また、この素子で100 msのパルス光駆動に成功し、光電流増倍現象を利用した増幅型フォトセンサー応用への可能性を示した。


横山先生と記念撮影をする4人
 謝恩会が終了した後、研究室に戻ると、他のメンバーが手料理を作り「発表お疲れ様」会が開かれました。料理は、焼き餃子、水餃子をはじめ、4年生3人それぞれによる得意?もしくはオリジナル料理などがありました。 M2のメンバーはそれらの料理を食べ、誰が一番か?というのを審査するという趣向でしたが、結局、結果発表はお流れに… 4年生3人の料理はとても美味しく、M2の4人は負けてはいられないといった様子で、「卒論発表の後には、俺たちが作るぞ!」と張り切っていました。

(美味しい料理を作った4年生)
[B4]
[記念撮影]






お   ま   け
 発表練習の間に壊れてしまった4人の様子…
[壊れた4人…]
 本人達の許可は取っていません。


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