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 物質の「色」を測定する装置です。
 いろいろな物質に色がついて見えるのは、特定の波長の光を透過or反射しているためです。この装置を使って、どの波長の光をどれだけ吸収しているかを測定することによって、物質の色を客観的に評価することができます。
 色は、その物質の電子状態と深い関係を持っており、吸収スペクトルを見ることによって、その材料の中での電子の振る舞いを推測することができます。
 
有機半導体薄膜の吸収スペクトル

ペリレン顔料の蒸着膜の吸収スペクトル
 この吸収スペクトルから、ペリレン顔料は、可視域に広い吸収帯を持っていることがわかります。400nm(紫〜青)から600nm(橙色)までの光を吸収し、それ以上の波の光しか通さないため、膜は赤色に見えます。

 光を吸収するということは、そのエネルギーを使って電子が励起されて光電流が流れる可能性を意味しており、有機半導体の光・電気物性を評価するために欠かせない測定です。