ケルビンフォース顕微鏡(KFM) 横山研究室top -> 研究室の装置紹介 -> ケルビンフォース顕微鏡(KFM)


 この装置も原子間力顕微鏡(AFM)と同様の装置を用いて測定します。
 ケルビンフォース顕微鏡(KFM)では、試料と探針との間に電圧をかけたとき、試料表面のどの領域にどの程度の電圧がかかっているのかを像として観察することができます。
 測定時には、まず探針とサンプル間の距離は一定に保ち、凹凸像が得られます。同時に、探針とサンプルの間にサンプル側がプラスとなる直流電圧をかけ、サンプル表面にホールがたまりやすい状態にします。そこに交流電圧をかけると、同じ周波数の電気的な力がはたらき探針が振動します。
 この探針の振動振幅の角周波数は、サンプルの表面電位に比例するため、表面電位がよりプラス側にある部分が像として明るく表示されます。
 
ITO(導電性のガラス状物質)基板上のNTCDA表面
表面形状像 ポテンシャル(電位)像
 左の図はNTCDA膜側にプラス8Vの直流電圧を印加して観察された像です。同じNTCDAの粒子内でも場所によって明るい部分と暗い部分があり、表面電位が空間的に分布していることがわかります。
 当研究室で研究が進められている光電流増倍現象の起源とされてる、膜表面に蓄積されるホールの存在を確認するのに有効な手法です。